オールライトミッション

それでは始めていきましょう

のびしろしかないわ

友達の結婚式に出席してきました。

 

20代後半にもなると、踏んできた場数も増えてきたが、新郎新婦ともに仲良い友達というのは初めてのパターン。

新婦とは高校生時代、新郎とは大学生時代からの付き合い。

社会に出てから会う頻度が減ったにしても、10年以上前から知ってる二人がひとつの到達点に至った場に立ち会えたのは感慨深い。とてもめでたい。

 

招待状に「披露宴で流したい曲」を記載する欄があったので、さんざん悩んでaikoの『桜の時』を

リクエスト。ちゃんと流してくれて嬉しかったな。

ポルノグラフィティの『約束の朝』も流れてた。ファンとしては嬉しい限り。

あとで聞いてみると、予想通り新婦の希望で流したそう。

 

緊急事態宣言が発令中ということで、アルコールは提供されなかったが、それは織り込み済み。自宅で飲酒してから式に臨んだ私、披露宴出席者の中で一番陽気に振る舞ってた気がする。BGMに体揺らしまくってたもんな。そんな中、スタッフにドリンクのおかわり聞かれるのめっちゃ恥ずかしかった。それでも横揺れやめらんない。楽しかったなあ。

 

新郎がバンドマンなもんで、披露宴の終わりには「歌うたいのバラッド」を披露していた。とても感動。ラプンツェルみたいに灯篭飛ばしもしたよ。付き合い長いのにディズニー好きなのは知らんかったな。

個性的でとても楽しい披露宴でした。

 

私が昔付き合ってた女性も、新郎新婦の友人なもんで出席してたんですよね。

黒髪ショートストレートだったのがオレンジパーマになってたので名乗られるまで誰か気づけなかった。マスクしてるし、顔合わすのも数年振りだしなあ。定型文的会話だけ済ませました。元気そうで何より。社交性も昔より身につけたようで。お互い大人になりましたね。

 

たくさんの友人と会えたのは嬉しかったな。

これまでリモートで話した奴らもいたけれど、じかに顔合わすのはコロナ禍以前ぶりだったり。世知辛さを痛感。

 

そして、出席してる友達皆結婚してたり、長く付き合ってる恋人がいたりで、時の流れを大いに感じた。

それでも、意外と卑屈になっていない自分がいて驚く。

普段ならそんな彼らと比べ、自分には恋人どころか、恋愛が始まる気配すらない日常を送っている現実を嘆いている。

しかし今日は、久しぶりのスーツ姿を見て「あれ?私かっこよくね…?」とうぬぼれたり、新郎新婦が作成したなんとかムービーに映った昔の自分の写真を見て「あれ?今の私が一番かっこいいな!」となったため、やたら自信に満ちている。

帰りのエレベーターで10年振り?くらいにあった高校の同級生には「あたしのこと覚えてる?最初ヒノキってわからんかった!」と言われて「あれ?私、見違えるほどかっこよくなった…???」とすら思った。

スタッフへの対応も、思い返してみると、見てた限り私が一番愛想よかった。退席前のアンケートがD席代表として私にお願いされたのもそのためだろう。

同世代のみんなよりタイミングが少し遅いだけで、よいパートナーが見つかるのも時間の問題だな、これは。10月に何かが始まる予感(根拠なし)があるので、それに期待。

 

めちゃくちゃ自分のことを褒めちぎって、とても気持ち悪い文になってしまったが、とにかくポジティブ。新郎新婦からは幸福だけでなく自己肯定感を底上げする機会までもらってしまった。ありがてえ。

 

学生のときみたいに、中身のない会話をまた彼らと楽しみたいなあ、としみじみ。

社交辞令で終わらせず、本当に今度誘ってみようかな。

 

 

 

 

ODDTAXIに思いもよらない景色へ連れていかれた

先週の日曜日。

 

マンダロリアン観てたらディズニープラスが不調を訴えたため、仕方なく違うの観るか、と手を出したのが、この6月まで放送していたアニメ『ODDTAXI(オッドタクシー)』。

佐久間(宣行)のTwitterで知り、実家に帰ったときに弟も面白かったと言っていたので、気になっていたからちょうどよかった。

ちょいと調べてみたら、地上波では東京でしかやってなかったのね。そら知らんわ。

 

oddtaxi.jp

 

最近仕事が忙しかったが、一週間足らずで完走した。全13話という手軽さも魅力。

 

ストーリーについては前情報一切なしで手を付けた第一話。

「偏屈なタクシードライバーが個性的な乗客たちと愉快なやりとりを繰り広げる一話完結型のゆるゆるコメディ」だと思って観てたら、そんなことなかった。

 

ヘヴィな背景持つ人々の群像劇。

点と点がつながり線になる衝撃。

転がるストーリー。

どうなるの?ミステリー。

 

東京の闇と人のエゴをポップなキャラデザで包み込んだ"からし入り罰シュークリーム"みたいなアニメ。実写だと刺激が強くって映倫引っかかっちゃうよ…。

 

なんて思ってたら、そのキャラデザもただの演出にとどまらず。

 

違和感は感じていた。ぱっと見は『BEASTARS』や『BNA』、『かいけつゾロリ』的な世界観なのかなと。その割にはあまりに”名前が普通”。

だって、セイウチ(主人公)の名前が「小戸川宏(おどかわひろし)」だぜ??セイウチだったら「関口」とか、アルパカなら「有川白皇(あるかわはくおう)」とか、サルの「皆川猿時」とか、ありがちなのは、モチーフの動物になぞらえた名前を付けるパターンじゃないですか。

だから、『ODDTAXI』は『おやすみプンプン』と同じ演出を取り入れていると思ってたんだがなあ…。良い意味で裏切られた。演出が本筋にも効果的に絡んでいるのはとても好きなポイント。

思い返してみると、1話から登場しているキャラクターの名前がありがち風だったのに引っかかっていたのかもな・・・(カバの樺沢、ゴリラの剛力、アルパカの白川)。

 

そんな物語のキモがおいしいのはもちろんだが、ツマも美味。

会話のテンポとボケツッコミが小気味良い。

そんな人出てんの!?っていう謎キャスト。

矢野のラップにゴンフィンガー。

野郎ども!バックできない面白さ、観てみな!

 

youtu.be

 

 

特技が欲しくて似顔絵教室に通いだした男

 

似顔絵教室に通い始めました。

 

絵を描くのはもともと好きで、少年時代はよく『ガッシュ』の絵を模写してた。

図工の授業では賞を獲って、どこかの美術館に飾られたりしたこともあった。

 

高校生の頃は美術の授業を選択して受けていたが、大学生になってからはそんな機会もなくなってしまったので、ノートに落書きする程度。

 

社会人になってからは趣味でLINEスタンプを作成したりした。

store.line.me

store.line.me

 

そんな感じで、なんやかんや絵は一応描き続けてきた私ですが、人の顔を描くのが苦手なんですよね。なかなか似なくって。

「特徴を大げさに描けば似る」だの「パーツの配置が大切」だの、言うてることは理解できるが、それがうまく白紙に表現できるかというと、そうではないのよ。

たまーに思い付きで練習するも、あまりの出来のひどさに恥ずかしくなって、すぐにくしゃくしゃのポイ。これじゃあ上達もしない。

 

絵を描くことに抵抗はない。それどころか楽しくて好きなので、技術を磨いて”特技”と呼べるものにしたいなあと。

人前で即興で描くなら似顔絵がわかりやすくていいだろうと。

そんなわけで、似顔絵教室に通うことにしました。

 

場所はね、自宅からは少し不便なところにあるんですけれど、1回1,000円都度払いという気軽さが魅力的でしたね。

こういう〇〇教室って、大人になってから通うのは初めてだからどんなものかと緊張してました。ねずみ講だったらどうしようとか不安に感じてた。

 

実際行ってみると、会場は市営の多目的施設だったので、その時点でいくらか安心できた。もっと早くに会場について調べてりゃよかったのにね。なんなら、昔友達が通ってた専門学校の卒業公演会場だったわ。スピッツの『楓』がテーマソングの素敵な舞台。

 

〇〇教室ってだけの勝手なイメージで、ドラマで見る予備校みたいなのを想像してた。

学校みたいな教室に20人くらい受講者がいる、みたいな。

実際は、ちょい長机を2つくっつけた、定員4人のちっせえブースでした。

コロナが流行している影響らしい。いくつかのブースに受講者をわけてるんですって。

 

私が通されたブースには、すでに女性が一人座ってた。この人も初回らしい。

と、いうわけで、想像の1/10スケールで始まった似顔絵教室第一回。とても楽しかったです。

 

1回90分なんですけれど、今回はざっと『イントロダクション30分、実技30分、美術史の紹介30分』という構成。

 

イントロダクションでは『似顔絵とは?』『画材の紹介』といった基本的なことを簡単に教わり、実技では鉛筆に慣れるため、写真を見ながらさっそく人の顔を描いた。といっても、写真の女の子がうっすら印刷された紙をなぞるという形式だったが。それでも、集中して絵を描くのが久しぶりなもんで、とても楽しかった。陰影のつけ方もおいおい教えてくれるって。嬉しい。

最後の30分では古代オリエントの美術とやらについての話を聞いた。

歴史の授業っぽくてはじめは眉間にしわを寄せていたが、エジプトの絵画の特徴についての解説を聞いてとても感心した。あの”エジプトらしい絵”にはそんなルールがあったのね、と膝を打った。

先生が解説中に『ファラオ』とか『裁きの天秤』みたいなことを言うのでどうしても遊戯王を連想せずにはいられなかった。

 

そんなこんなであっという間の90分。

次回からは、本格的に似顔絵を教えてもらえるそう。また新たな楽しみができた。

ビフォアコロナでは、希望者が集まって美術館巡りなんかもしてたらしい。私も参加したい。再開されるのを心待ちにしたい。

 

 

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仕事であれば、社交的に振る舞える

 

友達に「カレーを食べる会」に誘われた。

 

3,000円で食べ飲み放題、カレーは評判の屋台のもの、場所はとあるレンタルスペース。

 

友達自身も、過去に知り合った謎のダンサーから誘われたという いかにも胡散臭いお話。

 

単純に、遊びに誘ってもらえるのはうれしいし、かわいい子と知り合えたらいいな、なんて下心も顔をのぞかせたので二つ返事。男4人で 仕事終わりに いざ行かん。

 

最寄駅に到着後、地図アプリを見ながら目的地を目指す。

オフィス街を歩く道中、歩道を横断するカエルを見かけて少し驚いた。こんなところで会えるとは。

 

ほどなくして、会場があるビルに到着。

4人で「客が俺たちだけやったらどうしよかー」なんて言っていたが、建物の外に漏れ出る話し声。人の気配。ちょっと怖くなってきた…。

 

扉を開けると、会場の広さに不釣り合いな人間の数。パーソナルスペースを確保できないほどの混み具合。コロナ禍終了の打ち上げ会場ですか…??

 

「職場にゃあ出会いがないし、ここらで彼女作ったろ!」って気持ちがいくらかあった俺ですが、受付の時点で心を閉ざしてしまった。ここまでの参加人数は想定外。

 

皆笑顔で話している。

すみっこでこの場になじめていなさそうな人間が一人もいない。

 

社会に出て、いくらか社交的になれたという自負が崩れ去った。

 

もっとこじんまりとした集まりならね?私も話せるんですよ。

採用試験のグループワークで進行したり、誘われた合コンで主催者野郎がまったく話さないから代わりに場を盛り上げたりしたこともあります。「自分が働くことで今感じている居心地の悪さ」が改善されるのならピエロにだって俺はなる。それが仕事なら、頑張れる。

ただ、今回みたいな「俺以外の皆が初対面同士でも楽しそうにしている」ところには入っていけない。そんな人間たちと私の根っこは違う材料でできているのでなじまない。

大人数相手だと、俺がいなくても場は回るでしょ?誰も俺を見ていないなら頑張らなくてもいいよね?って、人と関わることを放棄してしまう。

 

中には、俺以上にコミュ力が低そうな大学生風の固い笑顔の青年も見かけたが、彼は輪に入っていこうと頑張っているように見えた。変わろうとしているんだね。偉いね。俺は試合開始早々気持ちで負けた。リタイアした。そこにあるのは身体だけ。魂は固く閉ざされたドアの向こう。

 

結局、40分くらいは会場にいてツレと飲み食いしたけれど、「楽しそうにしていない人間がいたら周りが気を使うかな?」という考えもあり、途中で切り上げた。

 

会場を出るときに、近所から騒音で苦情を受けたのか、警察2人が見に来てて笑ってしまった。いいタイミングで退出したなあ、俺たち。

 

それから友達んちで飲み直し、翌朝サウナで汗を流し、朝マックののち解散。

 

広がりはないかもしれないが、安心感がある。

結局、いつものメンバーが一番心地良い。

ポルノグラフィティと僕

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Twitterのプロフィールで「ポルノグラフィティ中心アカウント」とか書いているわりに、実際のツイートは本当にただのつぶやきというか、Twitter本来の使い方に則った更新ばかりなので、ポルノファンらしく、その出会いについて話してみようかなあと。

 

中学生のヒノキ少年。

当時はテレビ観てて気になった曲をメモしておいて、TSUTAYAに行ってはCDをまとめてレンタルして聴く、というスタイルで音楽をたしなんでいた。

 

そんな聴き方なので、特に好きなミュージシャンがいたわけではない。

それでも好きなミュージシャンが欲しかった当時のヒノキ少年。なんか大人っぽいと思ってたんですよね。

EXILEの『EXIT』が当時すごく好きで、「ぼく、EXILEが好きかも!」と思っていろいろ触れてみたけれど『EXIT』以外にハマった曲はなく。余談ですけど『女王の教室』めっちゃ面白かったですよね。

 

そんなある日、Mステ見てたら「おっ」って思える曲に出会ったんですよ。

それが『ジョバイロ』。すべての始まり。

 

後日、いつものようにメモを持ってTSUTAYAに行ったら、ジョバイロのCDが棚に並んでるのを見かけたんですよね。

メモの借りたいCDリストにジョバイロは書いてなかったんだけれど、「この曲、良かった気がする…」って感想が頭には残っていたので、ついでに借りた。おかんのお金やしなーって思って。

 

それからはジョバイロをヘビロテする日々。

ほかにどんなCDを一緒に借りていたのかまったく思い出せない。

 

ちなみに、とても失礼な話ではあるが、当時のヒノキ少年はカップリング曲を軽視していた。本当に失礼。シングルが偉いと思っていた。

『DON'T CALL ME CRAZY』も『Free and Freedom』も全ッ然聴いてなかったもんね(ドンクレはカップリングじゃないが)。本当に失礼。愚か。少年め。今ではカップリング曲もアルバム曲も好きな曲がたくさんございます。

 

んで、ポルノグラフィティをおかんが普段聴いてたことに気づいた少年。

EXILEのときと同じように、ほかの曲にも興味を持ちました。手を出したのはRED'SとBLUE'S。

 

ここではじめて、『アゲハ蝶』や『メリッサ』がポルノの曲であることを知った。

さすがに曲自体は聴いたことがあるものが多かった。

 

どんどんのめりこんでいくヒノキ少年。

その年のクリスマス。ミドリ電化に、家族でクリスマスプレゼントを買いに自転車で向かってる最中に、アポロを口ずさんでたんですよ、わたくし。

するとビックリ。いつのまにやら歌詞をすべて覚えてしまっていました。

「覚えようとせずして歌えてしまった…これもうポルノ好きやん僕…」ということで、2005年12月25日は、俺にとって『ヒノキがポルノファンになった日』となりました。

ポルノファン・ヒノキの誕生日。

今年でファン歴16年かあ。人生の半分以上ポルノと共にあるやん…。

今になって考えてみると、『ジョバイロ』っていわゆる”ポルノらしさ”を固めたような曲なので、そりゃあほかの曲も気に入るよねって、腑に落ちる。

 

憧れの『好きなミュージシャン』を手に入れたヒノキ少年。

暇さえあればポルノについてインターネットで調べた。

公式の『StaffReport』を可能な限りさかのぼった。

うたまっぷ』で歌詞を見て『ラスト オブ ヒーロー』に興味を持った。

ちょうどファンになりたての時期に、NHK因島凱旋ライヴを観て『Let's go to the answer』の歌詞に衝撃を受けた。

一人称を”わし”にするとクラスメイトから「じじくさいからやめえ」と注意された。

 

生まれて初めて買ったCDは『ハネウマライダー』。

生まれて初めて行ったライヴは『OPEN MUSIC CABINET』。

生まれて初めて入会したファンクラブは『loveup!』。

 

「受験勉強しないと…」って思って『ポルノグラフィティがやってきた』のチケットすら応募しなかったのは、我ながら当時はまじめすぎたなと反省している。

 

高校生になって初めてポルノが好きな友達ができた。

TOKIOの番組に出てた志田未来が、ポルノが好きって話をしていて(グッズのつなぎを

もらっていた)、親近感を感じた。

『Sheep』に自分を重ねて告白した結果、生まれて初めてできた彼女(志田未来似)とは何度もポルノのライヴに足を運んだ。

彼女はそこまでポルノが好きだってわけではなかったのにねえ。よく付き合ってくれたもんだ。ありがとうございます。

 

『Rainbow』に背中を押されて受験勉強に励んで入学した大学では、軽音部に所属。ライヴでミュージック・アワーをコピーして、観客に変な踊りをやってもらったっけな。

 

深夜バイトのために『2012Spark』が披露されるMステをリアタイできなかったのが悔しかった。

 

失恋を初めて経験して、飽きもせず聴いていた『サウダージ』の聞こえ方が変わった。まるで違う歌のようだった。

 

新卒で入った会社。

「この仕事をあと何十年かあ。やってられんな…」なんて考えてたときにリリースされた『THE DAY』を聴いて、仕事を辞める意志を固めた。

 

転職先の最終面接前日にモンバス行って日焼けした。

 

一人暮らしを始めることになって、銀行で何やら手続きをする待ち時間に、公開されたての『Zombies are standing out』のMVを観て拳を握りしめて興奮した。

 

『神VS神』で2度目の東京ドームライヴ。

『愛と青春の日々』では会場がとてつもなく広く感じていたが、今回は”いつも通り”という感覚があった。

メンバーもそんな話をしていたので、同じ空気を共有しているようで、とても嬉しかった。

本編最後。MCからの『VS』、そして大サビの明転と『~プッシュプレイ』で号泣した。

普段、曲が良くて泣くことはほとんどないんだけれど、このときばかりはポルノグラフィティが歩んできた歴史を感じてしまって。その重みに感動した。

 

REUNION』は配信を友達と観た。あらゆる演出から”誰をも楽しませるぞ”という気概を受け取った。劇場上映も楽しみにしている。

 

 

 

中学生以降の人生を振り返ると、必ずどこかにポルノがいる。

頑張りどころでは背中を押してくれるし、悲しいときには寄り添ってくれる。楽しい気持ちを増幅してくれることもあれば、いつだってただそこにいてくれる。

これからの活動も楽しみだ。旅路の果てまでついてくよ。

 

それでは聴いてください。『愛が呼ぶほうへ

 

youtu.be

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久しぶりに映画館で観る作品がこれで良かった『映画大好きポンポさん』感想

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作品の存在を初めて知ったのは、深夜アニメの間で流れているCMだったかな。

 

「めっちゃ動いてる!」っていうのが第一印象。

それだけで「なんだか面白そう。観てみようかな」って気になりました。

 

そうして仕事終わりの金曜夜に映画館へ観に行きました。『映画大好きポンポさん』。

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本来であれば、土曜日の日中に観に行きたかったんです。なぜなら体調がよいから。

仕事終わりはね、下手すりゃ眠っちゃうからあんまり見に行かないのよ、普段は。

 

いやあ、でも『ポンポさん』。眠くなるどころか、ドキドキして、わくわくして、ちょっと泣けて、笑顔になれた素晴らしい映画だった。

以下、内容についても言及するので要注意。

 

。。。

 

『ポンポさん』、CMで受けた印象のとおり、めちゃくちゃ動くんですよね。キャラクター皆がとてもいきいきしてて、なんだか見てるこっちが嬉しくなっちゃって、それで泣けてしまった。

画に魅力があるので引き込まれたし、キャラクターデザインも皆かわいらしい。

 

あらすじは「新人監督が映画を撮る話」なんですけれど、アニメーションであることを十二分に生かした映像表現が観てて楽しい!迫力がある!

例えば、映像素材の編集作業って、本来ならPC画面上で行われるものなので、正直見栄えは地味になる。本作ではスクリーンを所狭しと暴れまわるフィルムを主人公が剣でばっさばっさと切り倒す(=カットする)表現になっていたので、観ててわかりやすかったし楽しかった。

 

あと、場面転換の演出も一工夫あるのが感心したよね。

画面の真ん中を飛行機が横断して2分されたと思えば、海外のシーンへ。これだけで「あ、飛行機でロケに出かけたんだな」ってのがわかる。

こういった工夫が随所に見られるので、テンポよくさくさく物語は進んでいく。

 

ギミック(っていう表現で合っているのかな?)の面で言うと、OPも素晴らしかった!

当然はじめは『ポンポさん』のオープニング曲に合わせて主要キャラクターの紹介映像、という風に捉えられるんだけれど、これって最後まで見てみると、ジーンが賞を取ったニャカデミー賞のオープニングアクトと、アランが『MEISTER』に融資するため、会社の重役を説得するために撮ったポンポさんたちのインタビュー素材でもあることがわかるんですよね。

オープニングが物語終盤の先見せだと分かった時には思わずにんまり。こういうの好きなんですよね。同じ場面の持つ意味が見せ方次第で変わるというのか?面白いですよね。

ちょっと違うけれど、先見せという意味では『M:i:Ⅲ』とか『ワン・ウーマン・ショー~甘い幻~』とかも好き。点がつながって線になる感覚が気持ちいい。

 

上映時間も私にはちょうど良かった。

ポンポさんが序盤で「長い映画は嫌い。客に長時間の集中を求めるのはどうかと思う」的なことを言っていたんだけれども、この映画はぴったり90分で終わる。また、それが物語のラストシーン、ニャカデミー賞授賞式で受賞作(MEISTER)の好きな点を聞かれたジーンの回答「上映時間が90分ってところですかね」で明かされると同時にタイムコードが時間を迎え、エンドロールが流れ出す気持ちよさ。フィクション(映画)とノンフィクション(現実)が交差するこの瞬間がたまらない。最後の最後まで楽しませてもらえた、良いソフトクリームみたいな映画。

 

芝居で言うと、清水尋也がとてもうまかった。映画やドラマで活躍しているのは知ってたから、声優経験もあったのかなあと思ってたら、今回が声優としては初出演らしく。驚いたね。芝居とか全然詳しくない素人の感想だけれど、ジーンにとてもはまっていたと思う。

ナタリー役の大谷凜香は「俳優が声を当ててる」感が正直強かったが、ナタリーが”俳優の卵”だったので、その初々しさこそがナタリー役に必要だったのかなって(パンフレットにもそんなことが書いてあった)。物語が進むにつれて、なんだか耳なじみもよくって、特徴のある声と芝居だなあって思ってました。

「聞き覚えがあるな。『魔女見習い』出てたか?」って上映終了後に調べてみたけれどかすってもいませんでした。『魔女見習いを探して』もめっちゃ良かったなあ。「人生に躓いたとき、壁にぶち当たったとき、好きなものはいつだって寄り添ってくれるし、背中を押してくれることもある味方だ」というメッセージを受け取ってとても共感した。私にとってのおジャ魔女ポルノグラフィティかなあ。また観たくなってきたな。Blu-ray買おうかな。

 

物語終盤の展開についても。

MEISTER』の編集作業を通して「映画が好きなのはそこに自分を見つけるから」ということにジーンは気づかされるが、気づく前から『MEISTER』の主人公とジーンが重なるように演出されてたんですよね。その後の追加撮影のシーンも。セリフだけでなく、映像表現も合わさることでより大きな説得力を生むこの一連のシーンには震えたね。そして、「何かを選ぶということはそれ以外を捨てるということ」と、映画作りにも人生にも通じる心理を説かれて私の心には深々と突き刺さりました。

 

パンフレットを読んで知ったんですが、アランって劇場版オリジナルキャラクターなんですね。ジーンとアランの関係がとてもよかったと私は感じていて。

『目は死んでいるが、だからこそ映画監督になれたジーン』と、『学生時代はすべてを手に入れていたが、社会では埋もれてどうにも立ち行かなくなってしまったアラン』。

目の輝きを失いかけていたアランが、再会したジーンの目に光を見つけ、その光を絶やさないために奮起するのにとても燃えた。めっちゃイイ奴。しかも有能。

多分、ジーンはアランのことをなんとも思っていなかっただろうから(もちろん融資の件で感謝はしただろうけれど)、このアラン→ジーンの一方通行的な、アンバランスなベクトルがよかったな。ジーンは人に影響を与えられる人物。

 

映画館に行くのは3月の『シンエヴァ』以来。

しかも今年に入ってからは例年に比べて映画を観る本数が激減していた私ですが、『ポンポさん』を観て、改めて映画館で映画を鑑賞することのすばらしさ、映画自体のすばらしさを再認識できたように思う。

この映画を、映画館で観られて良かった。久しぶりに映画館で観る作品が『映画大好きポンポさん』で本当に良かった。たしかな満足。

 

 

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